2004年1月26日

コージェネ排熱を利用した温水式食品残さ処理実証試験を開始



 東邦ガス株式会社(本社:名古屋市熱田区、社長:早川敏生)とサークルケイ・ジャパン株式会社は共同で、ガスエンジン発電機によるコージェネレーションシステムの排熱温水(以下、コージェネ排熱温水)を加熱熱源とする温水式食品残さ処理機の実証試験を2月1日から、サークルK矢作小河原店(愛知県岡崎市)にて開始します。同店にガスエンジン発電機を導入し、その排熱を利用して食品残さ処理機を稼働します。コンビニエンスストアにおける排熱を利用した食品残さ処理機の導入は、今回が全国で初めてです。

 本機器は、食品残さを365日連続投入が可能なコンポスト化タイプの小型温水式食品残さ処理機としてシブヤマシナリー梶i石川県金沢市)と東邦ガスが共同開発したものです。東邦ガスでは、コンビニエンスストアにおける食品リサイクル法への対応策として、サークルK店舗において処理性能、操作性、臭気環境、リサイクルシステムなどの実証試験を行い、2004年度上期の商品化を目指します。

1.経緯
2001年5月に「食品リサイクル法」が施行され、食品関連事業者に対して、食品廃棄物の再生利用等の実施率を2006年度までに20%以上に向上させることが義務付けられました。この「食品リサイクル法」に対応するため、サークルKではコンビニエンスストア店舗から排出される食品残さの減量化、再資源化に関する取り組みを行っております。サークルKは、東邦ガスも参画している5社バイオガス共同実験(他に名古屋市、中部電力梶A日本ガイシ梶jをはじめ、愛知県経済農業協同組合連合会と共同で食品残さを堆肥化して野菜の栽培試験を行うなど積極的にリサイクルに取り組んでいます。
一方、東邦ガスでは食品残さ処理機の開発に積極的に取り組んできており、これまでマンションや食品工場に導入実績があります。最近では、コンビエンスストア、幼稚園、老人福祉施設などでも食品残さ処理機の需要があることがわかり、処理能力20〜30kg/日の温水式食品残さ処理機の開発に取り組み、リサイクルルートまで含めた食品残さ処理システムの構築を行ってきました。この食品残さ処理システムを普及させたい東邦ガスの意向と、コンビニエンスストア店舗での食品残さ処理の可能性を調査したいサークルKとの意向が合致し、サークルK矢作小河原店(愛知県岡崎市矢作町)において処理能力20kg/日の温水式食品残さ処理機の実証試験を行うはこびとなりました。温水熱源には、昼間はコージェネ排熱温水を用い、深夜はガス給湯器を用いることで省エネ性にも配慮しております。

2.実証試験の概要
コンビエンスストア店舗での食品残さ処理機の運用が可能かどうかについて、2004年2月より最長で1年間、下記項目を評価項目として実証試験を行います。
(1)処理性能・・・日毎に異なる処理物の量や性状に対する対応性能を評価します。
(2)操作性・・・容器と食品残さの分別作業、投入作業、処理品の保管性等について評価します。
(3)臭気環境・・・オゾン脱臭機の性能及び周辺への臭気拡散について評価します。
(4)リサイクルシステム・・・リサイクル業者による処理品の回収、コンビニエンスストアの食品残さのリサイクル性(土壌改良剤、堆肥)について評価します。
3.試験機の特徴
(1)処理槽の加熱に電気ヒーターを使わず、コージェネ排熱温水を使うため、ランニングコストは電気ヒーターを熱源とした場合に比べ、約1/3に低減することができます。
(2)オガクズ、チップやセラミックスを使わず微生物だけで処理するため、本処理機の生成品は、土壌改良剤、飼料や肥料へのリサイクルが可能です。
(3)2槽の処理槽を食品残さが順々に移動していく構造であるため、食品残さを365日連続して投入できます。この構造により処理品の自動取出しが可能となり、作業員の負荷も低減できます。
  (従来の食品残さ処理機は1槽式であるため、例えば5日間連続投入し、1日間投入しない日を設けてから処理品を取り出すといったように、食品残さを投入できない日がありましたが、今回の開発機は毎日連続して食品残さを投入できるため、使い勝手が向上しました。)
(4)オゾン脱臭機能付(小型オゾン脱臭機を内蔵し、臭気対策をしました。)
(5)好気性高温菌を使用しているため、処理槽内が60℃以上になるので、サルモネラ菌、大腸菌、O−157などが死滅し、衛生的です。

4.試験機の仕様
処理能力 20kg/日
外形寸法 幅1,050×奥行890×高さ809 [mm](投入口高さ809mm)
脱臭機 オゾン脱臭装置内蔵

5.導入店舗の概要
店舗名 サークルK矢作小河原(やはぎおがはら)店
所在地 愛知県岡崎市矢作町字小河原99−1
開店日 2001年8月10日
営業形態 サークルK直営店
店舗規模 敷地面積 1,221u/店舗面積 170u/売場面積 115u
駐車場台数 16台

6.今後の予定
 東邦ガスでは、今回の温水式食品残さ処理機の実証試験を通じて機器性能、リサイクルシステムなどの課題を整理し、改良を行っていく予定です。2004年度上期の商品化を目指すとともに、コンビニエンスストアへの導入の可能性を調査していきます。
 サークルKにおいては、食品廃棄物の削減の一手法としての検証を行い、導入拡大の可能性を検討してまいります。

【参考】
1.シブヤマシナリー株式会社の会社概要
(1)本  社 石川県金沢市北安江4丁目13番5号
(2)資 本 金 7億3,000万円
(3)事業内容
   ボトリングシステムの製造、販売
   食品製造加工システムの製造、販売
   物流搬送システムの製造、販売
   環境設備システムの製造、販売
   洗浄設備システムの製造、販売
   醸造製造装置の製造、販売
   各種製造プラント類及び構築物のエンジニアリング並びに工事請負ステンレス部品の製造、販売
(4)社  長 渡辺 英勝

2.食品リサイクル法
 正式名称は食品循環資源の再利用等の促進に関する法律。食品廃棄物の再生利用等(発生抑制、再生利用、減量化)に取り組むことを目的に平成13年5月1日に施行されました。これにより、食品関連事業者には食品廃棄物の減量義務が課せられました。
<概要>
食品関連事業者は、平成18年度までに発生抑制・再生利用・減量化により実施率を20%に達成させなければなりません。何らかの食品に携わっておられれば食品リサイクル法の対象です。コンビニエンスストア経営でも対象になります。
(1)食品関連事業者とは
 @食品の製造・加工業者
 A食品の小売・卸売業者
 B飲食店、食事の提供事業を行うもの
(2)食品廃棄物減量方法
@発生抑制
文字通り食品廃棄物の発生を抑制するもので、仕入れの見直しや製造・調理過程の改善など。
A再生利用
堆肥化・飼料化・バイオガス等のエネルギー利用、再生利用事業者に委託するなど。
B減量化
脱水機、粉砕機、食品残さ処理機を導入するなど。
(3)罰則
全ての食品関連事業者のうち、排出量が年間100トンを超える事業者が未達成の場合は企業名の公表、罰金等の罰則が適用されます。罰則は、下記の通りです。
@措置・勧告
A企業名公表
B改善命令
C50万以下の罰金

以上